新生活
先週の土曜日は僕の誕生日でした。そもそも誕生日を祝ってもらうのがどちらかというと苦手なものですから、さりげなく通り過ぎさせてもらいました。
ちょうどこの日は由美子さんの診察日で、内心大きな決断をすることになるだろうなと考えていました。それは術後の抗癌剤治療を続けるかどうかの決断です。本来ならば6ヶ月継続するものですが、最近は飲み始めると翌日くらいから不調を訴えるようになっていて、飲み始めたら2週間は続ける服用を最後まで続けることが困難になっていました。
術後抗癌剤の悩ましいところは、標準治療ではありますが、マストではないところです。最終的には患者の方で治療を受けるか受けないかの判断をしなければなりません。エビデンスとしては治療を受けた方が再発率が低いことはわかっているのですが、それほど単純にじゃあ治療をしましょう、と決断できることではないんです。というのもまずは副作用があることです。身体には必ずダメージがあります。
エビデンスとしては、服用をした人としなかった人を比較したデータがあるわけですが、服用しなかった人の中には、体力的に難しかった方もいらっしゃるはずだと思いました。治療を始める前にお医者さんにそのことを伺ったら、そうですとおっしゃっていました。なのでお医者さんも確信を持って服用しましょうとは言えないんです。これはとても悩ましいですよね。
今回の診察で最近の不調のことを相談し、しっかり話し合って抗癌剤の服用はやめることにしました。ということで僕の誕生日の翌日からは、ふたつの民間療法をしながら、歌って、笑って、免疫力を上げていく新生活が始まりました。
癌を見つけていただいてからもうすぐ1年が過ぎようとしています。桜が見られないかもしれない・・・、からスタートした闘病もここまで支えられてきました。
神様にいただいているこの時間を、ふたりで大切に楽しく謳歌してゆきたいと思います。