全ては主の恵
昨日は柳瀬洋さんのリサイタルへご招待いただきました。会場は銀座の王子ホールで僕は初めて行く会場でした。少し早めに着いたので近くで軽く食事をしようと思ったものの、銀座ということで僕のような田舎者が気楽に入れる感じのお店はなく、どうしようと迷っているうちに開場時間となりました。
柳瀬さんとは20代の頃からのお友達です。奥さんの佐和子さんとは一緒に仕事をしたことも多く、親しい友人と言っても差し支えないと思います。
コンサートで圧巻だったのはS.カルク=エラートのソナタOp.110です。ピアノ伴奏もなく10分以上ソロで吹くという、演奏者の端くれの僕としては、何て恐ろしい曲だと思い、胃が痛くなるような感じさえしました。しかしクラリネットの第一人者の洋さんです。そんな僕の心配もよそになんなく演奏していて、すごいなあとただただ感心しながら聴きました。
そして奥さんの佐和子さんが作曲した「FOREST」は素晴らしかったです。意外な出だしと展開が楽しく、良い意味で現代的で、歴史物語や世界旅行というような、ストーリーを感じさせられる作品でした。さわちゃんすごいなあと思いました。しかし時にクラリネットの最高音では?と思わせられるような高音があって、演奏者の力量を知らなければ書けない曲だなとも思いました。
洋さんは今年古稀だそうです。約2時間にわたる熱演を聴きながら、古稀になってこれだけ吹けるということは、なんてすごいことだと思いました。アンコールの時の感謝のことばで「全ては主の恵です」と言っていた鮮やかさが印象に残りました。僕も洋さんみたいにスパッとそう言える人になりたいものだと思いました。
会場には久しぶりにお会いする方々がたくさんいらっしゃって、再会を喜び合いました。皆さんが由美子さんのことを心にかけてくださっていることも、ありがたかったです。
さあ明日は桶川でのコンサートがあります。由美子さんとふたりで歌える喜びを噛み締めながら、歌わせてもらいます。全ては主の恵です。
コンサートは16時スタートです。よろしかったら皆さんお出かけください。