歌というよりは音

昨日のコンサートはリラックスして臨むことができました。演奏をする上での最近の課題はいくつかの音程といくつかのコードを充分に鳴らすこととです。加えてフレットノイズや指の腹や爪が隣の弦に触れてしまって出るノイズを出さないことです。歌に関してはフレーズの末尾までイメージ通りの長さで音程がブレることなく歌いきることです。これらは全て基本の基本というところですが、身体全体のことが影響してきますし、メンタルももちろん影響します。また本番への気持ちの持っていき方も影響します。それが昨日は全体的に良くできたと思えたので、個人的には次のステップへの少々の安心となりました。

次のステップというのはレコーディングです。レコーディングでの演奏はライブとは違った意味でシビアになります。どちらかというと歌よりもギターの方がシビアです。それは小さなミスもしっかり記録されるからです。以前お世話になっているエンジニアのJさんの何気なく言った一言「プロは間違わないからなあ・・・」がいつもグサっと刺さります。

歌よりもギターと書きましたが、歌は楽に録れるということではなく、僕の場合はギターのノイズを出さない方が難しいという意味です。歌の大変なはことは、物語を織り込んで歌えるのはせいぜい1日に3〜4回がいいところだからです。僕はなるべく3回で録りたいと考えています。もちろん何度でも歌えますがそれは歌というよりは音になってしまいます。音はあっても物語は無くなるんです。

と書きながらまたまた自分をレコーディングに追い込んでいるわけです。でも昨日のコンサートの時のメンタルと体感を基準にできたら良いと思いました。そういう意味でも昨日のコンサートは助けになりました。