耳から鱗

先日レコーディングエンジニアの方にちょっとした相談をした時に言われたことばが「うわ!70年代ですねえ」でした。それは自分のモニター環境のことを話した時です。その環境とはモニターのこと。僕が使っているのはメインがYAMAHAのNS-10M Studioという僕の時代のスタジオ定番のスピーカー。そしてデスクにはAURATONEというこれまた僕の時代の定番小型スピーカー、そしてヘッドフォンがこれまた定番のSONY MDR-CD900STだからです。さらにSONYのZS-N5という定番ラジカセまであります。

エンジニアに何を相談したのかと言いますとモニターヘッドフォンのことでした。SONYのCD900STは録りには良いのですが、ミックスに向いていないことはわかっていました。これまで基本ミックスはスピーカーで行ってきましたが、ヘッドフォンを使う良さが最近わかってきて、レコーディングを始めるにあたってやはり必要だとの結論に至り、散々資料やレビューを調べていました。そしてたどり着いた答えがエンジニアに聞けばいい!だったんです。

勧めてもらったヘッドフォンが自分も気になっていたものだったのでドンピシャでした。僕がわからなかったのがヘッドフォンの抵抗値の大きなものが、自分のシステムで使用可能かどうかだったんですが、それは大丈夫であると教えてもらえたので安心して手に入れることができました。

そのヘッドフォンで聴き慣れた音源を聞いてみると音質もさることながら、音の左右の定位感が大分違っていて驚きました。録音された楽器の位置や奥行きが明瞭にわかるんです。CD900ST一筋に生きてきた僕にとっては目から鱗でした。あ!耳から鱗か。

スピーカーでもヘッドフォンでも新しく手に入れた時のエージング問題があります。エージングとはしばらく使い込んでいくと本来の音になるということです。それも一応調べて見ましたが、手に入れたヘッドフォンは使っているうちにフィット感などが違ってきて、それに伴う音の変化がなくはないが、取り立ててエージングは必要ないとのことでした。なのであまり意識しないでいこうと思っています。

ところで手に入れたヘッドフォンはbeyerdynamic / DT990PROで、僕にとっては初めての解放型のヘッドフォンです。