(4)ウクレレのストロークについて

07/28/2023

この記事は以前のブログからの転載です。

ウクレレのストロークについて書きたいと思います。ギターの場合ストロークとはフラットピックや指を使って全部の弦をジャラン?と弾く奏法の呼び方ですが、ウクレレでは「ストラミング」という言い方も多く目にします。ギターでストラミングという場合は複数の指を使って弾弦をする奏法のことで、フラメンコギターをイメージすると良いと思います。ですからギターの場合、特にフラットピックを使っている時は全てがストロークという呼び方になります。しかしウクレレのストロークとストラミングの区別が曖昧なところがそれぞれの奏法の違いのヒントになります。

まずギターのストロークは肘から先の腕を使って振り子のような動きをしますが、ウクレレは腕から先ではなくて手首から先を使うのが基本になります。ジェイクシマブクロさんの表現を借りると、ドアノブを回すような動きということになります。

ギターのストローク

ウクレレのストローク

ちなみにジェイクさんのレッスン動画はこちらです。→ Jake

またウクレレの弾弦はフラットピックを使わずに指を使います。基本は人差し指か親指を使いますが、時には中指から小指までの指も適宜使って時間差ストローク的な弾き方をします。例えば握った手を広げる動作で小指から人差し指方向に時間差で弦を弾きます。また手を広げた状態から握るような弾き方もあります。さらにこれらを合体させたムカデみたいな弾き方もあります。

上級者の演奏は5本の指を駆使してウクレレ独特のサウンドを奏でています。ですから僕はウクレレの場合、ストロークとストラミングの区別が曖昧なのだと考えています。しかしこのブログでは親指や人差し指を使った反復運動のタイプをストローク。その他の指も使った弾き方をストラミングと呼ばせてもらうことにしています。

というわけでストロークの大切な基本は手首の回転を使って指を反復運動させ、なるべく肘から先の腕を振らずに弾くということです。

次にストロークをする位置ですが、ギターとウクレレでは違うんですよね。

ギターの弾弦位置

ウクレレの弾弦位置

さてストロークのために使う指は人差し指か親指です。この場合の注意点ですが、人差し指の場合はトップ(ボディーの表側の板のこと)に指をまっすぐに立てたイメージから練習を始めてください。また指の向きはヘッドの方ではなく、下の図のように自分から見たら指の腹しか見えないようにします。そして指を曲げずに(力まない程度に)手首の回転を使ってストロークをします。

ダウンストロークの時には指の爪側で、アップストロークの時には指の腹側で弾くことになります。爪の方が少し硬めの音色、腹側が柔らかな音色になります。これがウクレレらしいストロークの音色です。ストロークをする時にはその音色の変化に注意して楽しんでいただきたいと思います。

次に親指でのストロークですが、大切なのは指先で弾かないこと。また指の関節を曲げて弾かないことです。親指が弦と触れるポイントは指の横の部分です。

テーブルの上に手を置いて親指でテーブルをこすってみてください。その時のテーブルとの接点が親指の弾弦をする位置です。「なんで指先じゃないの?」と首をかしげる方がいると思います。確かにこの弾き方は弦を弾くのには効率が良くありません。実は親指のストロークの場合、弦を弾くというよりは弦を擦るという方が正確かもしれません。この擦過音が混じった音がこれまたウクレレらしい音色なんです。この親指の弾弦の仕方は単音で弾く場合も同様ですので常に意識してください。

ということで、人差し指、親指、どちらを使ったストロークもウクレレらしい音色を奏でることが大切です。次回はストラミングについてふれたいと思います。

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