約束

ファラセットで歌うこと、特にメロディーをソロでファラセットで歌うことはまずありません。僕の作品のなかで(ところで自分の曲やCDを作品というのにはなんとなく抵抗があり長い間使っていませんでしたが、最近まあいいかと思うようになりました)ひとつだけファラセットで歌っているものがあります。

それはCD「ペトラ通り」に収録した「約束」という曲です。この曲はある友人のことをイメージして作りました。その人はキリスト教会での人間関係で悩んでいました。クリスチャン同士は親しい交流が生まれる反面、ちょっとした行き違いで傷つくこともあります。

ところでこのアルバムは西早稲田の「ペトラクラブ」で収録しています。「ペトラクラブ」では当時関根一夫先生の「ミッション・エイド・クリスチャン・フェローシップ」が礼拝を捧げていました。

当時の僕はミクタムを離れた後で、おおげさに言えば「行く当てもなく彷徨っていた」時でした。そんな中で関根先生が「ペトラクラブでライブをしたらいいんじゃない」と声をかけてくれたんです。まさにエイドの手を差し伸べてもらったんです。

ちなみに「ペトラクラブ」は今では音楽好きの人ならば知らない人がいないだろうという◯◯◯◯◯◯◯の創設者が所有していたライブハウスです。

「約束」は「ひとりぽっち 寂しく歩いてる 時がある 星空も悲しくて 泣き出した夜がある」で始まります。人間関係で悩んでいた友人を思って書いたと書きましたが、その友人の向こうにきっとひとりで立っている僕自身が見えていたんでしょう。

唯一のファアラセットの歌声を聴いてみてください。