(7)ナッシュビルスタイルのコードフォーム
この記事は以前のブログからの転載です
それはこういうフォームの押弦です。
ご覧のように2弦の3フレットを押弦します。これはどういうことかと言いますと、和音を構成するのはコードGであればG(ソ)、B(シ)、D(レ)の三音です。これらはコードGの主音(1度)であるGと3度のB、5度のDです。このように1度、3度、5度の音を一緒に鳴らした和音が長三和音(メジャー)です。短三和音(マイナー)はどうなるかというと3度の音が半音下がります。長三和音の3度を長3度と呼ぶのに対して短三和音の3度は短3度と呼びます。結局和音の3度の音が半音違うことによってメジャーとマイナーとなるわけです。ですから同じ主音を持つメジャーコードとマイナーコードのフォームを比べるとどこかが半音(1フレット)違っています。参考までに。五線の下は上から順に度数(音程を表す)、日本音名、英語音名、ディグリー(スケールの中のなん番目の音か)です。
ちょっと面倒臭いのですがガッテンしていただけましたでしょうか。
ということは先ほどの2弦の3フレットを押さえるフォームの場合、この肝心な3度の音を弾かないということになるのです。1度と5度だけの音で勝負しているわけです。これを主に使うのはカントリーミュージックです。おそらくアイリッシュのサウンドの流れから来ているのだと思いますが、もうひと掘りするとフィドル(バイオリン)のサウンドの影響ではないのかなあと思います。なんとバイオリンは4本の弦が完全5度の関係なんです。低い方からG線(あまりに有名だあ)、D線、A線、E線と成っています。これらの隣り合った弦同士の音程が完全5度なんです。ドとソの関係です。それに対してギターは2弦を除いて完全4度の間隔になっています(フー!自分でも疲れてきました)。
というわけでカントリーではフィドル(バイオリン)とギターがよく使われるのでギターの方も3度を抜いた1度5度で弾くようになったのではないか・・・というのはあくまでも私の推測ですので程々に聞いておいてください。
3度抜きのGからの基本的なスリーコードは以下のようになります。
しかし正確なコードネームだとこのようになります。
結論としましてはGとGomit3は別の意図を持った和音であることを意識して、どちらも弾けるようにすることが肝心ということですね。