グリーンブック
今日は映画『グリーンブック』で感じたことを書きます。
僕の場合、映画館では上映中にお尻が痛くなってしまい、時々姿勢を変えないと持たないのが普通でしたが、『グリーンブック』はそんな事も忘れて観入ってしまいました。
ストーリーはご存知の方が多いと思うので詳細は省きますが、ニューヨーク在住のジャマイカ系アメリカ人の天才ピアニストとイタリア系アメリカ人の約2ヶ月に渡る演奏旅行の話です。
このイタリア系アメリカ人は元々アフリカ系アメリカ人を差別していましたが、ひょんなことで天才ピアニストのツアードライバーに雇われました。
当時のアメリカは人種差別は禁止されていましたが、実際には差別や区別が横行していたようです。
北部のニューヨークでは顕著な差別はなかったようですが、南部では差別がひどかったようです。
この天才ピアニストはそんな中、その南部の現実に身を置いてみるために、あえて南部の公演ツアーを受けたようです。
各地の公演は大成功を収めたものの、人種差別がひどく、自分が演奏するレストランでも食事ができないことがありました。
映画のテーマは主人公の二人が演奏旅行の中で次第に打ち解けて、生涯の友へと変わって行く様を描き出しています。
全体を通して僕が感じたのは、テーマがシンプルにまとめ上げられているということでした。こんな構成力が自分にもあったらどんなに良かったでしょう。
とにかく物語をつなぐように流れるしぶいアメリカンミュージックのせいもあって、あっという間に過ぎた2時間でした。
エンディングはクリスマスのシーンなのですが、アメリカ人にとってのクリスマスの意味を考えさせららましたし、アメリカンミュージックの生まれる場所を見せられたような気持ちがしました。
ところでグリーンブックとは有色人種が入れるレストランやホテルを掲載したガイドブックの名前だそうです。こんなものが最近まであったなんて信じられません。
最後に、僕の中にも差別や区別をしてしまう気持ちがあると思います。グリーンブックは他人ごとではないですね。