ステレオの上下
以前はぼんやりとしか認識していなかったことをはっきりと認識することがあります。ここのところ新しいモニタースピーカーを導入したこともあり、ボーカルや楽器がステレオの左右のどこにあるか。手前か奥かなどを本気で意識するようになりました。そこで気がついたことのひとつがボーカルが真ん中の上から聴こえることです。真ん中であることは当たり前ですが、上からってなに?じゃないですか。
写真の世界には記憶色という考え方があって、モノクロ写真などはそれぞれが記憶している色を置き換えて見ているというものです。音楽の世界に記憶音というものが存在するかどうかはわかりませんが、なんとなく低音は下から聴こえてくるような感じはします。それは生演奏の場合、低音が床や壁を震わせて、床や壁もスピーカー状態になっているからかな・・・、と想像することは難しくありません。そして高音はストレートに耳に入ってきますから水平、あるいは天井に跳ね返った音を聴いていれば上からというイメージができあがっているのかもしれません。だとすれば記憶音というものもあると言えるのかもしれません。
オーケストラを聴いているとピッコロなどの高い音の楽器はやはり上から聴こえてくるようです。ボーカルの場合は必ずしも高音ということはありませんが、音量と音の成分の豊かさによってそのように聴こえるのかもしれません。
ステレオの上下も意識して聴いてみるのも楽しそうです。