歌う旅人

一昨日からシリーズ化していますが、今日も小坂忠さんとのデュオアルバムを紹介します、3回目は「歌う旅人」です。これ前同様、画像をクリックしていただくとアップルミュージックへリンクしています。他のプラットフォームをご利用の方はぜひ検索してお聴きください。

このアルバムにもかけがえのない曲たちが詰まっています。レコーディングは都内のスタジオでしたが、ミックダウンは海を渡ったロスアンジェルスはハリウッドのスタジオで行われました。しかもそこはビル・シュネーさんという超大物エンジニアのスタジオでご本人がミックスをしてくださったんです。

スタジオには過去に手がけたミュージシャン達のテープ(当時はマルチトラックテープにレコーディングしていました)がずらりと並んでいました。

そのずらりは、TOTO、ボズ・スキャッグス、スティーリー・ダン、ヒューイ・ルイス&ザ・ニュース、シカゴ、オリビア・ニュートン=ジョン、ホイットニー・ヒューストン、日本からはオフコース等々のアーティストです。言ってみれば世界のポップス界の頂点にいる人と言っても過言ではないでしょう。

ですからこのアルバムはそのようなエンジニアが手がけた作品としても聴く価値があります。今聴いても不思議ですがカリフォルニアの乾燥した空気感を感じる仕上がりになっています。

ここからは今だから言える内緒の話ですが、ミックスで驚いたのはテープの回転数を微妙に変えていたことでした。テープの回転数を変えるなんて日本のエンジニアはしないだろうなと思います。大胆ですよね。そしてこのことはミックスダウンは単に楽器や歌のバランスをとっているのではなくアートであることを物語っていると思います。

自分で言うのもなんですがとにかく名曲揃いだと思います。日本のCCMにこのような作品があることを知っていただけたら嬉しいです。