よかった!感動した!

06/22/2023

昨日は『アートセラピー臨床美術講座』の第一回目でした。約1時間半の講座を聴き終えて思ったことは、講師である関根一夫牧師のテーマである「いてくれてありがとう」ということばの意味を僕はほんの一部しか知らなかったということでした。二人で作った曲にも「いてくれてありがとう」という曲がありながらです・・・。

『アートセラピー臨床美術講座』は元々認知症を患う方とその家族の方のために生み出されたものですが、それは私たち一般にも必要なことを教え体験させる内容でした。人間が生きることの根幹に関わることが認知症を患った方には顕著に現れるということがあるのかもしれないなと思わされました。

僕が特に印象に残ったのは認知症を患うとブロックで物事を忘れてしまうということと、プライドはなくなることがないということです。

ブロックで忘れるとは、今普通に会話ができて電話をしていたことすら、直後にすっぽりと抜け落ちてしまうというようなことです。普通では考えられないので、そばにいる家族にとってはわかっているつもりでも混乱したりイライラしたりしてしまいます。

またプライドがなくならないとは、自分を喪失してしまっているような状態になっても、これまでの人生のキャリアや誇りは生きているということです。ですからそれを軽視するような、あるいは嘲るようなことばはもちろん、例えば子供だましのような体操やら何やらも、ひょっとしたら尊厳を傷つけている可能性があるかもしれないということです。

現代に生きる私たちは成果主義にどっぷり浸かって育てられてきているために、自分が成果主義者であることすらわからなくなっています。『アートセラピー臨床美術講座』の基本は存在論的人間観にあり、それが『いてくれてありがとう』であり、その根本がなければ評価を気にすることのないのびのびとした作品作りができないとのことです。

次回はそれぞれでりんごを持ち寄ってりんごの絵にチャレンジします。昨日は講座を終えた皆さんが多少興奮気味に感じたことについて語り合っていました。次回は5月16日(木)です。2回目からの参加も歓迎しますし、希望者が多ければ新たな講座開設も考えますよ。

ちなみに最初のりんごの絵は妻が書きました。僕は自分で書いた絵よりも妻の絵を見ているのが好きです。


日記

Posted by buchi