八嶋くんのことば
中学の同期生にドイツを拠点に世界的に活躍しているヴァイオリニストの八嶋博人くんがいます。10数年前から僕も同期会に誘っていただくようになり、その関わりがきっかけで久しぶりに八嶋くんの演奏を身近に聴く機会も得ました。
会った時に八嶋くんは覚えていなかったのですが、若い頃に一度だけ僕の歌に合わせて弾いてもらったことがありました。それがそれ以降の僕のアルバムに時折ヴァイオリンが聴こえてくることになる原点なのです。
先日も都内で同期会があり奥様とのデュエットを聴くことができました。とても贅沢な時間でした。
そんな八嶋くんが先日FBでこんなことばを発信していました。指揮者として活躍されている娘さんの動画に関してのコメントの中に、「演奏には激しさ、優しさ、穏やかさなどなど全部あった方がいいと思います。」とありました。その動画がこちらです。
僕はこの「全部あった方がいいと思います」が心に残りました。激しさ、優しさ、穏やかさに関して言うと僕に足りないのは激しさです。このコメントを読んだ時からこの激しさを意識してみようと思い立ちました。
もちろん激しさにもいろいろあります。僕の場合は熱と置き換えても良いのかもしれません。コンサートの中に熱を感じていただけるような瞬間があっても良いということです。
先日のコンサートで早速そのことを反映させてみたのですが、熱量を高めに歌った「永遠鉄道」の次に、しっとりとしたクリスマスのオリジナル曲、「神のストーリー」を歌った時に涙を流されている方がいました。これまではここで涙というのはあまりなかったので、激しさから穏やかさへ場面が変わったことによることなのかなあと思いました。
同期生でなければ「くん」なんて呼べない八嶋くんですが、とても良いヒントをもらうことができました。
最後に八嶋くんの演奏をどうぞ。