何年か前のこと、あるミュージシャンの方が「ギターの弾き語りの人は右手の爪なんか伸ばさないで弾くほうが雰囲気が良いと思う・・・。」とのことばに影響を受けて爪を切ってみることにしました。もともと柔らかい音色が好きということもあり、しばらくはこれで行こうと決めました。さらにリゾネーターギターを始めたときに影響を受けたミュージシャンが爪を伸ばしていなかったので、さらにその思いが革新へと強められました。

ところが先日、ある方とオンラインレッスンをしている時に「先生は爪を伸ばしているんですか」との質問に「いや伸ばしていないんですよ」と答えながらふと、そうか爪を伸ばしてみることも考えたほうが良いかも・・・、というインスピレーションが生まれ伸ばし始めました。

どうしてそんな気になったかと言いますと、以前爪を切った時のギターは今と同じメーカーのトンプソンではありますが、サイトどバックがローズウッドで音が前に出るタイプのギターでした。それが昨年からマホガニーの柔らかく響くタイプのギターを使っています。

手前からマホガニー、ローズウッド、おまけにガットギター

改めてそれぞれの出音を比較するとマホガニーの方が音量と言いますか音圧と言いますかがローズウッドに比べて明らかに抑えられています。もちろんこのことは弾きながら感じていましたが、何故かじっくり比較してみることはしてきませんでした。

試しにフィンガーピックを付けて弾いてみたところ、お!ありだな、という感触を受けました。なので爪を伸ばしてみようかということに至ったわけです。

10月末には初めてのオンラインライブにチャレンジしますが、その時に伸ばしているか、切っているかはまだわかりません。

それにしても今回のギターの音質の違いのことで、普段からなんとなく思っていてもしっかり向き合ってきていないことって他にもあるんだろうなとと思いました。