ふたりのバレンタイン物語
妻の手術から今日で1ヶ月になります。1月末に先生から「抗癌剤が奏功したので手術の方向で考えています」と言われてから今日まで、これまで経験したことのないようなメンタルの旅をしてきました。
手術をする方向で考えていますと聞いた時には全く想像していなかったので慌てました。実は内心、癌が消えたのでしばらく抗癌剤はお休みして様子をみましょうと言われることも有るかも・・・、なんていう妄想に近い想像もしていたんです。そこに手術という新しい方針が示されたのでちょっと慌ててしまったというわけです。
しかも手術は2月14日を予定していると具体的なプランが提示されたものですから「え!あと2週間で」とさらに焦ったわけです。というのも手術で命を落とす可能性はそれなりに有りますので一定の覚悟は必要だからです。そして肝心なのは手術がその後の治療にとって良いのかどうかということを調べ、考え、選択しなければいけないということです。最終的には抗癌剤の先生と精神腫瘍科の先生からアドバイスをいただき手術を決断しました。
そして今日まで手術に始まって入院と合併症の危険、いつ退院できるのかと案じていた日々、退院してきてからの新しい暮らしへの適応のこと等々いろいろメンタルの旅をしてきました。そして今日を迎えられて本当によかったと思っています。
妻は入院前にバレンタインチョコを手配してくれていました。それは手術の前日に届きました。そこには来年のバレンタインは手渡しをしたいと書かれて有りました。今日はホワイトデーです。まずは1/12ヶ月をクリアしました。まずはおめでとう由美子さんです。
彼女は手術からここまで本当に頑張ったと思います。これからも治療は続いて行きますが、普通に生きてゆくことだけでもどなたかの希望につながります。僕はそのサポートをしなければと思っています。毎年のバレンタインは術後の周年記念日ということになります。これは僕たちのバレンタイン物語ですかね。