スリーフィンガーピッキング

今日もピーター・ポール&マリーを聴いています。きっかけはアップルミュージックのディスカバリーステーションでランダムに曲を聴いていたところ、耳が持っていかれた曲がピーター・ポール&マリーのピーターさんのSide Roadという曲だったことからです。前にもシェアしましたがこの曲です。

耳が持っていかれたと書きましたが、正確には耳も身体も持っていかれたに近い感覚でした。おそらくこの曲の声と音にリンパ節が反応したみたいな感じです。リンパ節が・・・、はまったくいい加減な表現ですみません。

僕にとってピーター・ポール&マリーの特徴のひとつはスリーフィンガーピッキングでした。とにかく最初に聴いた時は衝撃的でした。

聴いたのは中学時代で、このイントロのギターがどうしても弾けませんでした。どれだけ試行錯誤を繰り返したのかはわかりませんが、ある時ふと弾けるようになりました。この頃からその辺りじゃあギターが上手い人と呼ばれるようになったのかもしれません。当時中学生でこれを弾ける人は周りにいなかったと思います。

ああ!急にギターを上手に弾ける自慢をしたくなってきました。次に覚えているのはこれです。

このイントロを弾きたいと強く思ってなんとか似たような感じで弾けるようになりました。この当時ギターを何本か重ねて録音しているなんていうことは知りませんで、ここに聴こえてくるギターの音は全部ひとりで弾いているものと思っていました。なので伴奏とメインのフレーズを全部弾くもんだと思って頑張ったというわけです。弾けたということはそれはそれで凄いと思います。また自画自賛です。

そして後に八木山合奏団のボーカルとして活躍した佐々木和司くんとデュオでこの曲を練習して、当時仙台で有名だった学院大学のグループ「青い影」が出演していたフォーク喫茶?「シルビア」で歌わせてもらった記憶があります。その当時は歌わせてもらうというよりは道場破り的な意気込みで歌ったんです。

こんな無謀な青春時代でしたからそれなりに独学でのギターも上達してヤマハのフォークギター教室で教えるようになったんです。とここまでは仙台でのローカル自慢でした。

さてその後東京へと出ていったわけですが、東京さ出てみればギターの上手い人なんていくらでもいるわけで、自分がどれほど井の中の蛙だったかがわかってショックでした。

それでも今日まで音楽を生業としてこられたんですから、それこそこれは神の恵というほかありません。

それにしてもある時からいくら弾いても上達しなくなったのはどうしてなんだろうと思います。多分それは新しい奏法にチャレンジして満足するのではなく、演奏が音楽であるかどうかに気持ちがいくようになったからかなと思います。速く弾けるとか、人のできない弾き方をする、ということには興味がなくなってしまったというわけです。

変な例えですが、カレーとかチャーハンとか親子丼とか身近にある食べ物も、カレーならあの店、チャーハンはあの店ということがあるものです。きっとそんなアーティストになりたいと思い始めたんでしょうね。