若い友人K

先日若い友人Kが遠くから訪ねてきてくれました。彼とは昨年のコンサートの音響をオペレートしてくれていたことで知り合いました。コンサートで出会う方は何人もいらっしゃいますが、その後も交流が続く人はほとんどいません。

ところでコンサートで出会う音響の方が初めてというケースがあります。その際は演奏者とオペレーターはお互いのことを探り合うことから始まります。特に教会主催のコンサートの場合にはオペレートしてくださる方がプロではないことがほとんどですから、その方がどういう経験を持ってオペレートしてくださるのかを知ることが、コンサートの全てをスムーズに運ぶために必要となります。

プロとアマチュアがどんなところが違うかと言えば、音量の上げ下げに関してプロが加減する音量差はある程度決まっています。なので少し音量を上げもらえますかとお願いして、はっきりとわかるような上げ下げをするようだとその方の経験値がある程度わかるというわけです。

人のことを図りみるなんて嫌な感じを受ける方がいるかもしれませんが、この辺のことをわかっておかないと、作業中に無理なことを要求してしまいかねないんです。

もうひとつ知る必要があるのは機材のことです。機材によって音は大きく違ってきます。特にリバーブ(残響を与えるシステム)等ではその差が著しいと思います。昨今低価格の音響システムが出回っていますが、残念ながら音質価格に比例すると言って良いと思います。もうひとつ機材の重さにも比例すすかもしれませんが、これはひと昔前のことかもしれません。なのでいくらこんな音にして欲しいと思っても、その機材では無理ということがあるんです。

で訪ねてきてくれた友人Kはサウンドチェックの時のやり取りで「お!知ってるな」と思いました。そしていろいろ聞いてみると海外でのエンジニア経験もあるプロのエンジニアであることが分かりました。その後は馬が合うとでもいうのでしょうか、なんとなくSNSでのつながりを持つようになりました。僕的には40歳以上も若い彼の感覚を知りたいという思いもあったかなと思います。

なので今回訪ねてくれた時にも話題が切れることがなくあっという間に時間が過ぎてゆきました。別れ際に「また来てね」と言うと「また来ます」と言ってくれました。とにかく遠くから訪ねてくれる若者がいるなんて嬉しいことですよね。