John Three Sixteen

先日まで小坂忠さんとのデュオアルバムがオンライン配信になったことから6作品を紹介しましたが、今日はオクタビストの鈴木雪夫さんが加わっての3人のアカペラアルバム「VOICE」を紹介します。

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オクタビストというのはバスのさらに1オクターブ下まで歌えるシンガーのことです。鈴木雪夫さんは日本にわずかしかいないオクタビストで、ロシアに招かれて歌うというほど特別な歌い手です。

このアルバムは黒人霊歌をメインにして無伴奏で歌っています。3人のグループ名は「John Three Sixteen」ですが、この名前を聞くと聖書のあそこか・・・、と思う方がいらっしゃるかもしれません。

このグループ名は忠さんが命名しました。昔々忠さんは「フォージョー・ハーフ」というグループを結成したことがありますが、この「フォージョー・ハーフ」も意味がわかるとなるほどと思います。忠さんのネーミングセンスは歌に負けず劣らず天才的だと思います。

このアルバムはジャンルの違う歌手によるハーモニーが、他にない音楽を醸し出していると自負しています。無伴奏ですからレコーディングも一発録りです。軽井沢での録音でしたが、ある時には鳥が鳴いて録音中断なんていうこともありました。

「John Three Sixteen」のコンサートはものすごく緊張しました。ギターの弾き語りとは違って、何かあってもギターを弾いてお茶を濁すことができません。歌い始めたら歌い終わるまでミスが許されないんです(当たり前ですが)。というのも3人編成でのアカペラは音楽的にはギリギリだからです。なのであるコンサートでは開演前に胃が痛くなってしまいました。長い音楽人生ですが、後にも先にも胃が痛くなったのは「John Three Sixteen」だけです。

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