苦い雨

05/04/2023

星野源さんの動画で一気に拡がったオンラインコラボが僕の動画でも起こりました。以前からお名前は伺っていますし、フェイスブックのお友達でもあるヴァイオリニストのデュオ高瀬さんからフェイスブックに「おもわずアドリブ入れたくなります!!」とのコメントをいただきました。ここからはコロナの後押しをもらってなのですが、「よかったらアドリブを入れてください」、と即座に返信している僕がいました。そして何パターンかチャレンジして最後にできたのがこの動画です。

コロナウイルスのことで、これまで考えもしなかった生活を強いられるようになりました。個人的にはコンサートの予定がなくなって行き、同時に収入もなくなって行きます。最初は「なんとかなるさ」と根拠のない強がりを言っていましたが、一ヶ月、二ヶ月と過ぎていくうちに不安が増すのはもちろんですが、その不安が少しずつ実態としての姿を現して来ているようです。倒産、閉店というニュースも増えてきました。僕はフリーランスですから家族の単位を守ればなんとかなりますが、従業員を抱えている方々の不安や苦闘はいかばかりかと思います。

しかし一方、コロナがなければ生まれなかったこともあります。そのひとつはCAS(クリスチャン アーティスト サポート)です。昨日もオンラインミーティングをしましたが、これを機会にこれまでは足を踏み出せなかった事、手を出せなかった事にチャレンジしてみようという気持ちになっています。正確には「〜せなかった」ではなく「〜さなかった」のだと思います。平和な時にはわざわざリスクを背負いたくないのが正直なところです。

デュオ高瀬さんとのオンラインコラボもおそらくコロナのことがなければ実現しなかったと思います。確かデュオ高瀬さんとはちゃんとお会いしたことがないのだと思います(間違っていたらごめんなさい・・・)。ネットで演奏をお聴きした事はありますが、もちろん生で演奏をお聴きしたことはありません。それで突然コラボですから二人とも普通ではないですよねw。

僕はコロナは苦い雨のように感じます。世界中の誰もがこの雨の中にいるわけです。お金持ちも貧しい者たちも、上に立つ者もそうではない者も、赤ん坊も年寄りも・・・。そしてこの雨がこれまであった境界線を引き直しているように感じます。それは移動の自粛のような物理的な境界線でもありますし、自分自身が持っていた内的境界線でもあります。

このコラボ動画は僕にとって未知の草原に新しい道が伸びていくような思いがします。これまで当たり前だと思っていたことが本当に当た前だったのか。コロナの苦い雨に打たれながら考え、体験して行きたいと思います。


日記

Posted by buchi