突き当たりまで

先日ベン・ハーパーのインストアルバムの音色に衝撃を受けてから、突然理想のギターの音色を探しての小旅行が始まりました。ケースに入れぱなしのギターを引っ張り出しては弾いてみて、ラインの音を聴いてみて、このギターの音が近いなあと思ったら今度は弦を張り替えてみたりと、全くご苦労さんな日々を過ごしていました。

こだわりというものは面白いもので、こだわる人にとっては避けて通れない事でも、こだわらない人にとってはあっさりと素通りをする程度の事です。なのでこんなにああだこうだと大騒ぎをしなくても大勢に影響はないのですが、「おや!」と何かが閃いてしまったらもうどうにも止まらない性格をしている僕なんです。

以前なぎら健壱さん(何となく似ているのであまり出したくないお名前ですが)がご自分のことを「突き当たりまで行っちゃう性格」と言っていたことがありました。どうやら見た目だけではなく性格もなぎらさんに似ているらしくて、僕も突き当たりまで行ってしまう体質です。

そして理想の音を探す旅はナショナル(電気屋さんではありません)のM1という木製のリゾネーターギターにたどり着いて一段落をしました。

しかしM1に落ち着いたもののその後も散々チェックを繰り返して得た結論は、「右手指の爪を切る」でした。というわけでここ2ヶ月ほど大切に育ててきた爪を、女性が長い髪を切るような気持ち(知らんけど)で切りました。

やはり爪なしで弾くとイメージ通りのバランスとなり、これで旅も一件落着のようです。でもまた季節が変わってきたらいつ旅に出るとも限りません。まあ年内はこれで行くんでしょうね岩渕くん。