アリシアの森(22)3Days3日目レポ&感謝

3Daysの最終日は京都在住のピアニスト、小堀英郎さんの『ピアノで奏でるクリスマス』からスタートしました。語りを交えながらのピアノ演奏は、小堀さんの呼吸が聴こえてくるほどの臨場感のある時間でした。幅広いジャンルからの選曲も聴くものを飽きさせることなく、55分間釘付けにされました。

オンラインライブはリアルとは全く違うものと言っても良いかもしれません。特にクラシック系の演奏者にとってはその性質上耐え難いほどの違和感を感じられることと思います。しかし小堀さんの演奏は確実に伝わってくるものがありました。音楽を演奏するものにとって音の環境は大切なものですが、オンラインという理想はかなわない状況であっても、伝わるものは伝わるのだという思いを新たにさせられました。そしてオンラインの可能性を教えられたライブとなりました。

2番手は『NISHI SAITAMA RESONATOR クラブ』です。これは僕と中村穣さんとのリゾネーターギターでのコラボ番組です。スタッフから何か配信をしてくださいと言われた時に、何も良いアイデアが生まれなかったのですが、穣さんに出会って、二人で何かできたら楽しいんじゃないかという思いが生まれ、今回実現に至りました。

牧師である穣さんのトークはなかなか奥深く、考えさせられることがたくさんありました。もちろんリゾネーターギターの魅力もお伝えできたのではないかと思います。

続いての番組は知る人ぞ知る子供クワイヤー、エヴァーグリーンクワーヤーの『ハッピークリスマスショー』です。

先入観で子供たちだけのクワイヤーだと思っていたら結構大きなお子さんたちも混じっていたのですが、聞けば創立から20年以上が経っているとのことで納得しました。このクワイヤーの欠かせないポイントは楽曲のクオリティーでしょう。音楽としてのクオリティーが高いからこそ子供たちのモチベーションも維持されているのだろうなと思った次第です。もちろん子供達はその楽曲の呼びかけに応えるように、心から歌ってくれました。

さて次の番組は今回の3日間の中で1番の異色番組です。なんとそれは『蕎麦処 陣』という蕎麦打ちの番組です。蕎麦を打つのはシンガーソングライターであり牧師の陣内大蔵さんです。約50分ほどの制約の中でそば粉を混ぜるところからご本人の口に収まるまでのストーリーが展開されました。さすがに長年のステージやパーソナリティーの経験お持ちの陣内さんです。蕎麦打ちをしながらの淀みなく無駄のないトークは他では観ることのできないニッチな番組でした。陣内さん本当にありがとうございました。あ!今度ご馳走してください。

さすがに3日目は盛りだくさんです。次は露のききょうさんと菅原早樹さんの『ききょうと早樹のお笑い・おしゃべり・ミュージック!』です。早い話が姉妹漫談(トーク&歌)。

ご存知このお二人のお父様は上方落語会の重鎮二代目露の五郎兵衛師匠です。落語館さんのお宅のクリスマスの思い出はことのほか面白く、流石にいろいろ凝ったクリスマスを演出されるんだと驚きました。番組では早樹さんのクリスマスキャロルとききょうさんの南京玉すだれが披露されました。

3Daysのトリは森祐理さんの『今賛美できる喜び』です。森さんと言えば長年に渡り福音歌手として歌い続けてこられました。また阪神淡路大震災で弟さんを亡くされた経験をお持ちで、被災地支援にも力を入れてこられました。

今回はアリシアの森のために新たにクリスマス番組を制作してくださり心から感謝します。じっくり聴かせていただき、改めて祐理さんの歌の力を感じさせてもらいました。歌からは何か独特の温もりが伝わってきて、唯一無二の存在にまで突き詰めてこられたからこその歌だと思いました。

今回の3Daysには17組みのアーティストの方々が参加してくださいました。その番組の多彩さ幅広さはまさに、アリシアの森が目指しているところだなと思わされています。

番組制作はとてもエネルギーの要る作業です。それにも関わらずこれだけ多くの方々が快く参加してくださったことに心から感謝いたします。ありがとうございました。

今年はコロナによって予定されていたコンサートやイベントが中止に追い込まれました。さて来年、再来年はどうでしょうか。その予定すら立たない状況です。このまま手をこまねいていてはクリスチャン文化も力を失っていくことでしょう。

この森が文化に関わる方々やそれを享受する方々が出会いコネクトする場となり、この大変な時期を乗り越えてゆくことができたらと願っています。アリシアの森は1月1日のグランドオープンを目指して進んで参ります。この森が大きく育つようにこれからもどうかご支援くださいますようお願いいたします。