この世界の中で

昨晩は地元の花火大会でした。花火は地域をあげての夏のイベントですが、元々は慰霊や疫病退散などの目的を持っていたという説がありますし、お盆の迎え火、送り火に関連しているということも言われています。

実は息子のお嫁さんは中学生の時にお母さんを亡くしました。お嫁さんは長崎出身なのでお母さんを送る思いでの精霊流しをしたという話を聞かせてくれたのですが、そのことはずっと忘れられません。中学生の少女にとってどんなに悲しかったことでしょう。

昨晩はふと、花火に集まっている群衆の中には個人を思い出している人がいるんだなと思いました。特に最近お別れをしたした方にとっては特別な夏になっていることでしょう。

僕は元々そういう風習には疎い人間でしたのでそんな気持ちで花火を観たことはありませんが、特別な思いで花火を見つめている人がいることも忘れちゃいけないなと思わされました。この国に生まれて大分経つのに、まだまだこの国のことをわかっていないのかもしれないななんて考えました。

昨日読んだ聖書に「あなた方は、信仰を生きているかどうか、自分を反省し、自分を吟味しなさい。」とありました。この「信仰を生きているかどうか」が心にとまりました。今の僕はこの言葉を個人的な修練の勧めには聞こえてきません。この世界の中でどう生きているのか?という問いかけに聞こえます。この世界の外でではなく中でです。