役に立たない援助

今日は由美子さんの退院後初めての診察でした。実は昨日朝に発熱して心配しましたが、ちょうど初めて訪問看護師さんに来ていただく日だったので、その看護師さんが病院とも連携をとってくださり解熱剤を飲んで一旦は落ち着きました。そして今日の診察で発熱は手術に伴う炎症の可能性があるということで抗生剤が処方されました。しばらく心配ですが、闘病する中で大切なことのひとつに一喜一憂しないということを学んでいますので、そうせねばと思っています。先日書いたマラソンを走り抜くコツじゃありませんが、電信柱1本1本を走りぬくことを重ねつつもゴールを見つめていることが大切です・・・。なんて偉そうに言うほど肝が据わっている僕ではありせんが💦

さて今回の闘病で精神腫瘍科という診療科があることを初めて知りました。これはメンタルに関わることを取り扱ってくださるのですが、特に癌を患った方に特化しているのが精神腫瘍科です。そして患者さんはもちろんですが、その家族も治療の対象として診てくださいます。今回の治療に関わってくださった先生方は10人近くいらっしゃると思いますが、ほとんどの先生は治療の段階毎に代わられて行きますが、精神腫瘍科の先生はずっと変わらずにケアしてくださいます。これはすごいシステムだなとと感心しました。そして全ての先生が電子カルテ上で情報を共有しているので、何か質問があればそれを話しやすい先生のところで質問すれば他の先生から答えがいただけたりします。ちょっとずるい?せこい?患者家族でしょうか。

ところで精神腫瘍科の先生は大西秀樹先生とおっしゃいます。今日お会いした時にブログで紹介させていただきたいとお伝えしたのでお名前を出させていただきました。これまでの先生の診察の中で心に残ったことばがありました。それは「役に立たない援助」ということばです。聴いた瞬間に自分のしてきたことの何かを指摘されたようで「どき!」としました。大西先生が「Japan Canser Forum 2018 」で講演された動画がありますので興味がお有りの方はご覧いただくのも良いと思います。しかし患者さんはもとよりご家族にとってもハードな内容ですのでその点をご留意ください。「役に立たない援助」に関しては40分頃に語られています。

この「役に立たない援助」は癌の闘病という極限の状態に限らず僕たちの暮らしの中でもありがちなことです。1番の援助は語ることではなく聴くことであることを改めて教えられます。