ぬまくん
昨日は「ありがと音頭フェスティバル」でミニコンサートをしてくださった方々のことを書きましたが、もうひとり大切なミュージシャンの方が出演してくれていました。
それはドラムスの沼直也さんです。普段はぬまくん!と呼んでいるので、この先は親しみを込めてぬまくん、と呼ばせてもらいます。
彼にフェスでドラムを叩いてもらえなあだろうかと打診したのは春先のことです。彼は快く引き受けてくれました。
というのもぬまくんは、東北応援団 LOVE EASTのためにマレーシアの実業家ご夫妻がプランしてくださったチャリティーコンサートのメンバーでした。10日ほどの間にシンガポールとマレーシアで10会場程のコンサートが計画されたいて、高額な支援金を託していただきました。それが現在まで活動を継続してくることができた大きな支えですし、責任を強く感じた契機となりました。
ミュージシャンは普段単発の仕事が多いので、ミュージシャン同士がじっくりとお付き合いをすることが少ないのですが、10日間でもツアーをすると同じ釜の飯を食べた感が生まれ、グッと親しさが増します。そんな関わりもあって、ぬまくんはボランティアで応援しようと即決してくれたのだと思います。
しかし今回のフェスではそんな彼の気持ちを削ぐような事が生じてしまいました。
それは予定している会場ではドラムが使用禁止だったのです。すでに出演は快諾してもらっているので、会場の管理者の方に改めてお願いをしてみるも、会場のある下の階から音漏れの苦情が出て以来、ドラムは電子ドラム以外は使えないことにした、とのことでした。
カホンはOKということでしたので、ぬまくんは極々小さなセットにしましょうか、と提案してくれましたが、ドラムの形をしているものは一切NGとのことでそれも駄目でした。
じゃあ!ということで最後にぬまくんが提案してくれたのが今回のセットです。それはいわゆる電子ドラムではなく、パッドとミュートされたハイハットを使ってドラム音源を鳴らすというものでした。
ぬまくんが、ここまでの紆余曲折の中でよくもプッツンをせずに付き合ってくれたなあ、と僕はただただ感謝するのみでした。
当日のぬまくんは「どこから音が出ているのかわからないなあ・・・、あ、は、は、は、・・・」と言いながら最後までしっかりサポートをしてくれました。
リハの合間にふたりであ〜だこ〜だとよもやま話をしていたら、なんとぬまくんは僕の家の引越しを手伝ってくれた事があると判明しました(忘れてちゃだめでしょう岩渕!)。え〜!と驚いた僕の遠い記憶に、次第にその引越しの光景が見えてきました(汗)。
フェスの会場で使用禁止の楽器があることも知らずに出演を依頼したり、自分の引越しを手伝ってくれたことをすっかり忘れていたり、問題児はどうやら僕のようです(汗汗)。
とにかくぬまくんありがとう。急遽「ありがとボーイズ」なんてふざけたネーミングで呼んじゃいましたが、ピアノの入江くん、スティールパンの伊澤くん、ベースのたっくん、そしてぬまくんのサウンドは心地よかったです。
サポートしてくれた曲は「ありがと音頭」と「サヨナラは言わない」でした。
あるお客様は「サヨナラは言わない」は素晴らしい曲。絶対ヒットさせてほしい!と言いながらCDを買っていかれました。そんな歌に引き上げてくれた「ありがとボーイズ」に改めて感謝をします。そしてそれをさりげなく支えてくれたぬまくんありがとう。
これが本来のぬまくん。