CASへの思い10ーキャンプファイアー
数年前塩谷達也くんとサルーキ=と私とでライブを開きました。その時のタイトルが「キャンプファイアー」でした。塩谷くんはゴスペルのディレクターとしても活躍をしている熱いシンガーソングライターです。サルーキ=はロックンフォークと言う自分たちのジャンルを開拓しているロックンローラー。そして私はギター1本で歌うフォークシンガーと言うところでしょうか。年齢的にもそれぞれが10歳程度ずつ離れています。
要は音楽的にも世代的にも違う3組が一緒にライブをすると言うのがこのライブのテーマでした。「みんな違ってちょうど良い」ではありませんが、CASは例えば音楽的に違っていたり、心情的に違っていたりする者同士が積極的に一緒に居る場所になることを願っています。これは力づくで違いをなくしてひとつになると言う発想ではなく、互いの違いを尊重しあって一緒に居ようと言う発想です。それはまるで焚火の周りに集まった人たちの姿に似ているので、彼らとのライブを「キャンプファイアー」と名付けたのです。
焚火の炎で始まる歌をどうぞ。
CDになる前の焚火がこちら。
CASでは議論はしても討論はしません。焚火を囲んで話したい人は話せば良いし、話したくない人は黙っていれば良いし、聴きたい人は聴いていれば良いし、聴きたくない人はちょっと遠くへ座っても良いし。CASが焚火の炎からの距離は様々でもみんなでひとつの火を囲んでいける場になればと願うのです。そこでは時に非合理性を感じたり、矛盾や葛藤を体験することがあるかもしれませんが、とにかく一緒に居てみたいなあと思うわけです。大袈裟に言えば愛の実験なのかもしれません。愛の姿形を見てみたいと言うことかもしれません。
CASへの思いを書くのは10回で終わりにしたいと思います。ここまで思いを書き留めることができたのもCASが発足したおかげです。あとは皆さんと一緒にその姿形を味わい、一緒に驚いてみたいと思います。
最後の曲はやはり本田路津子さんの「一人の手」ですね。私の中では勝手にCASのテーマソングになっています。