ギターとピックアップ(3)pure miniのゲイン

07/09/2023

前回はショートスケールのトンプソンのピックアップをフィッシュマンのアクティブタイプからK&KのPure Miniというパッシブタイプに交換したら思ったよりもゲインが低かったということを書きました。

さてPure Miniはボディーの表板の裏側に貼り付けてあるブリッジプレートに取り付けます。メーカー推奨は瞬間接着剤で設置するというものですが、これはやり直しがききませんし(固定するまで少し時間のかかるゼリー状のものを使うと良いとの情報もあります)、もし取り外すことになればセンサー自体を破損してしまう可能性があります。

今回取り付けをお願いした横山さんは両面テープで良いとの判断を下しました。その理由のひとつは、このタイプのピックアップを付ける人は柔らかい音にしたい人が多いのでまずはテープで試してみるのが良いとの理由でした。

僕は横山さんを信頼してギターを任せているので今回も提案の通りでお願いしました。接着剤と両面テープと音がどれだけ、どう違うのかを比べることはできないので分かりませんが、もっと高域の音が欲しいと言ったような問題は感じませんでした。ゲインに関しては接着剤よりはテープのほうが落ちると思いますが、大きな問題ではないかなと思います。ひょっとしたらすごく違ったりして・・・。汗

仕事部屋ではこれまでのシステムに接続をしてみました。確かにゲインは相当低いので驚きました。今僕が使っているプリアンプはL.R. BAGGSというメーカーの有名な製品です。写真の茶色いものです。

その取説には接続するギターのピックアップのタイプによって入力ゲインの指標が書かれています。

それがこちらです。

上のほうがプリアンプなしのパッシブタイプのピックアップの設定になります。これを見るとパッシブでも結構ゲインが違うことがわかります。ひとまずフルに上げてみました。普段は入力ゲインをフルに上げるということをほぼしないので、ちょっと戸惑いがありましたが、歪むこともなく大丈夫でした。

しかし何かノイジーでスッキリした音ではないんです。そこで上の写真のシステムを変えることにしました。これまではまずギターからボリュームペダル、そしてプリアンプへ接続していましたが、ゲインの低いピックアップの鉄則としてなるべく短い距離でプリアンプへ接続するというものがあります。それは小さい音、か弱い音、脆弱な情報を素早く大きな音、強い音、強靭な情報に変換して送ったほうが環境等の影響を受けにくいからです。土に掘った溝に少ない水をちょろちょろ流すよりは水を増やしたほうが目的の場所までロスが少なく届くということですかね。

なのでまずはボリュームペダルを外すことにしました。プリアンプ単体で試してみると先ほどのノイジーな感じが改善されていますが、演奏に欠かせない機器をどう接続するかが問題です。では最終的にどうしたかを明日書きたいと思います。

(続く)