なんでもないようですごい

早朝に仕事べやで音楽を聴くときには扉を閉めて聴くわけですが、時々開けっぱなしにしておきたい時があります。その時にはヘッドフォンを使って聴きます。

ヘッドフォンで聴くとその音源の音像がよく分かります。音像とは楽器の位置関係と言っても良いと思います。その楽器がステレオの前後左右どのあたりにあるかということです。え!前後?と思われる方がいらっしゃると思いますが、人は遠くから聴こえてくる音を聴き分けることができます。それは音量だけではなく、響きや、低音から高音までの聴こえ方などを総合して判断しているわけです。

なのでステレオ音源はそのように各楽器や声を振り分けて整理しているんです。この辺がレコーディングの難しいことのひとつです。音楽全体の音を聴き分けてどのように配置するかは腕の見せ所ということになります。

今朝は千住真理子さんのモーツアルトを聴いています。真ん中からヴァイオリンで右側寄りからピアノが聴こえてきます。ヴァイオリンも耳元で鳴っている感じではなく、あたかも二人の奏者がステージで弾いているような音作りになっています。これはまさにステージで録音しているのかもしれませんし、そうではないかもしれません。

ということで気になるので調べてみると録音は軽井沢の大賀ホールでした。そう言われたらそんな広さの感じがする音です。ヴァイオリンとピアノというシンプルな演奏でもいろいろと学ぶことがあります。クラシックの録音、特にホールでの録音は特別なスキルが必要とされます。ホールの感じが見えるような録音なんてなんでもないようですがすごいです。