味噌汁が鍋に

妻の闘病をケアするために、それなりにやっている料理にも少しずつ慣れてきました。最近わかってきたことは食べる量に合わせた量の料理を作るということです。これまでは例えばもやしが一袋あるとすると、何がなんでも一袋使いたくなり、それをぶち込んでしまっていました。そんな感じであれもこれもぶち込んで行くと、味噌汁が鍋のようになったり、煮物のようになったりと、イメージしていたものとは大分違ったものになることが多かったんです。

やっと最近材料の分量をセーブして使うことができるようになってきました。最近作った味噌汁は味噌汁だとわかる味噌汁でした。

料理をしていて思うことは他を思うということです。これはいつだったか料理研究家の土井善晴さんが「料理は利他」とおっしゃっていたことをどこかで聞いていたからかもしれませんが、日々料理をしているとその感じがわかってきます。それと素材に対する愛情のようなものも芽生えてきます。せっかく我が家にやってきてくれた食材たちを無駄にしてはいけないというような感覚です。そこで昨日は由美子農園から採ってきた人参の葉でご飯のふりかけを作ってみました。

一応クックパッドで検索して大体の流れはイメージするようにしますが、減塩にする必要があるので調味料は自分で考えるようにしています。

葉が大量にあったので(写真の5〜6倍はあったと思います)流石の僕もこれで大丈夫か?と思ったんですが、葉を無駄なく使いたいということで思い切って全部をぶち込んでみることにしました(おいおいなんもかわっとらんやないかい)。

なんせ初めてなものですから作ってみないことにはどうなるかが想像できません。まずはごま油で炒めるんですが、火をつけてしまえばあっという間に出来上がる料理です。しかし葉を洗って整えるのにはなかなか手間と時間がかかります。しかし料理をしていたら、ここが大事だと思うようになってきました。僕の中にある一つのよくない傾向に、何事もとにかく早く終わらせてしまいたいという傾向があります。さすがに中身をおろそかにしてまでではありませんが、せねばならない事から解放されたいという願望が強いんだと思います。

しかし葉を整えながらそこのところに新しい気づきが生まれました。それは「丁寧に」という事です。これは利他につながる道筋の上にあるなと思います。そしてできたのがこちらです。

え!できたって感じがしないって・・・、ですか・・・?ですよね・・・。

でもこれがしんなりして味が馴染んでいてご飯に合いました。

これまではこうして日々料理をしたことはなかったんですが、今はいろいろと料理に教えてもらっています。

料理も楽しいです。そうそう昨日は生まれて始めて、里芋とイカと大根の煮物も作りました。甘味は蜂蜜にしたりして工夫しましたよ。これもなんとかなりました。ビギナーズラックですね。