きっとカルテに

皆様に心にかけていただきお祈りいただきました妻由美子の手術から昨日で3日が過ぎました。術後の回復の段階としてまずは最初の3日間、そしてその後約1週間が大切とのことです。その3日を大きな問題もなくクリアできたことを心から感謝しています。

大きな問題もなくと書きましたが、それは何もなかったということではありません。術後の麻酔が覚めてからは痛みもさることながらメンタルの闘いが大変でした。それは8時間にも及ぶ手術を終えて身体の中が大きく変化をしているわけですから、脳も身体も最大の危機管理状態にあります。ですからいくら眠くても全身が臨戦体制のままで眠ることができませんし、様々な不安にも襲われます。

そんな中今はコロナで面会ができません。少しでも気持ちを和らげたいと可能な限りラインで繋いでいましたが、4人部屋では音声通話ができないので、その度に談話室に行ってつながなければなりません。ところで「行って」ということですがなんと手術の翌日から歩行のリハビリがスタートしたので歩いて行くことができるんです。でも談話室には他の方もいらっしゃるので遠慮もありますし、疲れたらと言って横になることもできません。

そこで本人も希望したので思い切って個室に移してもらうことにしました。そのおかげで今では1日中必要な時につなぐことができるので、思い切って個室にして良かったと思っています。

ところで息子の家族にあったことなのですが、妻の手術が終わった夜に中1の孫が、「良かった良かった、こんな時がお金の使い時だから、みんなでスタバへ行こう、僕が奢るから・・・」と言ったんだそうです。多分中学の入学祝いにあげたスタバのプリペイドカードを使わずに保管していたのだと思いますが、そんな発想をしてくれる孫を嬉しく思いました。

妻を個室へ移動することにするかどうかも少々考えましたが、ここはお金の使い時だと思い(孫に先を越されましたが・・・)すぐに手配をお願いしました。個室では周囲も時間も気にせずつないで話をしているうちにメンタルも少しずつ落ち着いてきてくれました。これは妻だけではなく僕のメンタルにとっても良かったと思っています。

そして昨日のお昼に妻から「ご飯が出た!」とのラインが入りました。消化器を切除している術後3日目で重湯ではありますが、口から食べられるなんてちょっと信じられませんでした。最初はおそるおそるだったと思いますが、今朝はだいぶ落ち着いて飲み込めるようになったようです。

この病院のありがたいのは先生方や看護師さんたちがチームで一丸となってバックアップしてくれることです。ラインでつないでいる間にも看護師さんが入ってきて現在の様子がわかったり、直接お医者さんと話ができたりと、ちょっと想像以上のありがたさです。僕たち夫婦の仲が良いということがそろそろカルテに書かれていることと思います。

いや岩渕さんの部屋へ入室の際はラインがつながっている可能性あり・・・とですかね。