この日のために

妻の手術から1週間が過ぎました。食事が五分粥になって最初はある程度の量を食べることができましたが、それは消化器官が空っぽだからだったようで、食べるに連れて気分が悪くなることが多くなり、今もそれが続いていています。おそらく消化する力が弱っているからなのだと思いますが、それを改善するためにも食後は歩いて内臓を動かすことに努めています。

もうひとつ不眠も相変わらず続いていますが、昨日あたりから時々は眠れていることもあるようで、少しずつ改善されつつあるのかなというところです。

この間少しでも気分が和らげばということで、オンラインでつなげることが多くなっています。これは個室ならではなので、個室に移ってよかったと思っています。

オンラインのプラットフォームはLINEかMessengerを使っています。一昨日の夜は互いに繋いだままベッドに入り多分4、5時間はつなぎっぱなしにしていたと思います。もちろんずっと話をしていたわけではなく、僕は途中で眠ってしまいましたが。それでもつながっていることは安心感があるようです。今時のこういうシステムは本当にありがいです。

ところで今回そんなことでLINEやMessengerを頻繁に使うことになったんですが、LINEは使っている方が多いせいか時間帯によっては重くなって映像が止まってしまうことがありました。そんな時Messengerを使ってみたらサクサクと動いてくれました。Messengerの動画機能もなかなか良いので、映像はMessengerでテキストはLINEでなんていう使い方もあるなと思います。LINEの良いところは「既読」が付くところです。朝に「おはよう」と送って「既読」が付かなければ寝ているのかもしれないので、逆にほっとしたりもしています。

もうひとつオンラインで気になっていたのが病院のWi-Fiが遅いことです。そりゃあかなりの人がアクセスしていることでしょうからしょうがありません。そこでWi-Fiを切ってiPhoneのデータ通信を使ったらいいよとアドバイスしたものの、どれくらいの通信量かが心配になったので調べたところそれほどでもないことがわかりました。そのそも普段からモバイルデータ通信をあまり使うことがないのでその辺のことは疎い自分です。

ところで肝心の妻のことですが、お腹の管は1本を除いて全て抜けました。首の点滴用の管も抜けて、身体についている管は1本だけになっています。そして昨日は術後初めてシャワーをとることができました。普段の暮らしが少しずつ回復してくると不眠や気分のすぐれない状態も回復してきてくれるのではと期待しています。

術後の合併症を併発する可能性がある期間も残すところ数日となりました。妻は癌とわかった日から今日まで本当に頑張ってきたと思います。頑張ってきてくれたことは僕にとって大きな大きなありがとうでしかありません。そしてこの間、ご支援、お祈り、そして治療のために尽力してくださった、いやくださっている病院のみなさまに心から感謝いたします。

当初は明日への扉の隙間から差し込む光が、見えるか見えないかくらいのか細い光でしたが、今は扉の形がわかるくらいになり、向こう側がイメージできるような感じがしています。そろそろ家庭内の主治医として退院後の生活が少しでも快適に過ごせるように、そして健康に過ごせるように準備をしなければいけません。この日のために一緒になったんですから。