あいつ
先日ガラスペンを手に入れたというブログに、手作りガラスのペンは唯一無二と書きました。書きながらどこから「唯一無二」なんて言うことばが出てきたんだろうと想い返してみたら、先日の『投げ銭ライブ』の後にかけられたことばだったことがわかりました。
そう言ってくれたのは小、中、高と一緒だった友人なのですが、二十歳過ぎからは会うことはもちろん、年賀状のやり取りさえしていませんでした。そんな彼からメールをもらったのが先月のこと、メールの名前を見た時に僕の頭がグルグルして記憶の沼(以前は湖だったが今は沼化している)をかき回している自分がいました。
というのもめちゃくちゃ知っている名前なのに、クリアに思い出せないというジレンマです。そりゃあ40年以上も関わりを持つことがなかったのですから、当たり前といえば当たり前かもしれません。しかし記憶沼をかき回しているうちに、次第に沼が澄んできてポツリポツリと輝いているような記憶が浮かび上がってきました。そして「そうかあいつだ!」となったわけです。
その『あいつ』が投げ銭ライブに来てくれました。実際に顔を合わせたら記憶沼の空まで晴れてきて、ここは湖かと見間違うほどになってきました。
話してみれば彼は相当な音楽好きで、僕のこともずっと追いかけていてくれたとのこと。マジに泣けてくるじゃないですか。そして最近身辺に少しゆとりができてきたので連絡をしてくれたとのことでした。
そんな彼が言ってくれたのが「お前のギターの音色は唯一無二だぞ」という言葉でした。唯一無二なんて言われたことがないので多少慌てましたが、嬉しい励ましのことばとしていただくことにしました。
夢中になってギターを弾いてきてよかったなあと思いました。