欲張りな料理人

最近は一体岩渕はどうしたんだろうという感じで料理関係のことを書いています。まあそれだけ料理をする機会が増え、尚且つ興味を持ったということです。

妻は病院で標準治療である化学療法を施していただいていますが、家では食事療法を取り入れています。この食事療法に関しては以前書きましたので詳細は割愛しますが、野菜の大量摂取が基本で、他には鶏肉以外の肉を食べないことと、減塩の3本柱となっています。なので料理をするにも減塩を考えないで良いのならば、普通に肉を使えるならば、ぐっと料理の幅も広がり楽になるのですが、「ニクナシゲンエンシバリ」(麻雀みたい)のおかげで、料理学校で料理の基礎を叩き込まれているような気がしています。

これまで作った料理の中で大失敗したのがパスタと鍋です。どちらもそれなりに塩味があるので成り立っているみたいなところがあるので、出来上がったものをいざ口にしたら素材の味しかしない、というまるで修行のようなお味だったのでございます。

なので僕の中ではパスタと鍋をリベンジ料理と呼んでいます。リベンジ料理という言葉の使い方が合っているかどうかはわかりませんが、僕はリズムと響きが気持ち良いと造語にしてしまうのですみません。

というわけで昨日はリベンジ料理のひとつであるパスタに再挑戦しました。前回はペペロンチーノでしたが、塩分をかなり控えめにしましたし、オリーブオイルも控えめにしたこともあって、修行パスタと相なったわけです。後々反省をしてみるとペペロンチーノにこだわり過ぎたことが原因のひとつだと考えるに至りました。

そこで昨日は土台はペペロンチーノですが、そこにトマトと玉ねぎを加えました。こうすればこれらの野菜から出る出汁が深みを醸し出してくれるはずです。そして少々の酢と、ほんの少々の減塩鰹出汁醤油を加えました。その他の塩分は加えませんでしたので塩分濃度は0.3でしたが、僕的にはそれなりに満足できる味になりました。妻的にはやっぱり何か物足りないようだったのですが、これがさらに僕の闘志を掻き立てるわけです。やはり料理は一口目で「美味しい!」をいただかなければ「やった!」とは思えません。ちょっと欲張りな料理人でしょうか。

 

今日は妻の抗癌剤投与の日です。朝1番の血液検査に始まり、検査結果を受けての診察、そして調剤の時間を経ての投与となります。なんだかんだ1日がかりですのでそのつもりで出かけます。そして投与を終えた妻に食欲が湧くようにと、昨日からあれやこれや思いめぐらせています。「これだ!」と何かが閃けば話は早いんですがなかなか閃きません。この何かを思いめぐらせて閃くって作詞作曲と同じじゃああ〜りませんか。